ブロッコリーで腸を健康に

論文
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回は、ブロッコリーの健康効果についての論文をご紹介します。

なんとブロッコリーが腸にいいというのです。

腸内環境を整えると、体にいい事がいっぱいあるということがわかってきています。

腸内環境改善というと、最初にイメージするのは乳酸菌とかオリゴ糖などではないでしょうか?

しかし今回の主役はブロッコリーです。

それでは行ってみましょう。

 

今回の内容は日本ニュートリション教会の情報を元に作成しています。

論文

はじめに

「ブロッコリーで腸を健康に」

ブロッコリーはビタミンB、C、カロテンや鉄分を豊富に含むアブラナ科アブラナ属の緑黄色野菜です。

米国国立がんセンターのがん情報サイトではアブラナ科の野菜について、「ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、コラードの葉、ケール、カブなどの野菜。これらの野菜には、がんを予防する可能性のある物質が含まれている」と紹介し、がんの予防分野では「ブロッコリー抽出物」について、がんの原因となる体内の属素から細胞を保護する酵素を細胞に作らせる働きについて研究を進めています。

健康機能が注目されるブロッコリーですが、学術誌(Journal of Nutritional Biochemistry)に腸内細菌への影響を検討した論文が掲載されました。

米国国立がんセンター、米国農務省、イリノイ大の合同研究班がブロッコリーの摂取が腸内細菌叢の構成や機能を改善させることを報告しています。

論文抄録

「ブロッコリーの摂取がヒトの腸内細菌叢に与える影響」

ヒトの腸内細菌叢と健康影響との関連性が次第に明らかになってきている。

しかし、どの食品が特異的に腸内細菌叢を変化させるのかという知見はいまだに限定的である。

ブロッコリーのようなアブラナ科の野菜は、腸内細菌叢の代謝によりグルコシノレートなどの植物性栄養素や食物繊維の供給源になり、非常に健康に有益であるといわれている。

本研究はブロッコリーの消費が健常人の腸内細菌叢に与える影響を評価することを目的とした。

我々は食事管理下の18人の健常人を2群に割り付け、24日間のウォッシュアウト期間と18日間の介入で構成した、無作為化クロスオーバー試験を実施した。

試験参加者は一日あたり、20gの大根の生食と調理済みの200gのブロッコリーを試験食とした食事介入を受けた。

糞便サンプルは試験開始前のベースラインとそれぞれの食事介入期間の終わりに採取し、腸内細菌解析を行った。

β多元解析によると、食事介入によって、腸内細菌叢が影響を受けていることが明らかとなった(p=0.03)。

ブロッコリーを摂取することは、対照群に対して、腸内細菌のうちファーミキューテスの相対存在量を9%と顕著に減少させ(p=0.05)、バクテロイデスの相対存在量を10%増加させていた(p= 0.03)。

 

Washington大学のJeffrey Gordon教授は2006年、科学誌”Nature”で、「バクテロイデス門とファーミキューテス門という2つの大まかなグループ(門は生物を分類するときのグループ)の割合を比較すると、痩せている人ではバクテロイデーテス門の比率が高く、太っている人ではファーミキューテス門の比率が高かった」と、太っている人と痩せている人の腸内フローラが異なっていることを発表しました。
このことから、バクテロイデスは痩せ菌ファーミキューテスはデブ菌と呼ばれています。

さらに、腸内細菌叢の相対存在量とグルコシノレート代謝物の関連性はBMIが26以下の試験参加者でより顕著に認められた。

ブロッコリーの摂取は、内分泌系機能のパスウェイ(経路)を増幅させ、健康影響の予測因子となりえることが明らかとなった(p=0.05)。

さらに、体内輸送系や異化作用(p= 0.04)、及びエネルギー代謝(p= 0.01)にも調理済みブロッコリー摂取との関連が明らかとなった。

これらの結果は、ブロッコリーの摂取がヒトの腸内細菌叢の構成、およびその機能に影響を与えることを明らかにしたものといえる。

 

キーワード:
バクテロイデス、アブラナ科野菜、アブラナ科野菜、グルコシノレート、腸内細菌叢

出典: J Nutr Biochem. 2018 Sep 21;63:27-34.

感想

今回の論文を考える前に、腸内環境が与える健康への影響について簡単に確認しておきましょう。

腸内フローラ、腸内細菌とは

人間の腸には100種類以上、100兆個以上もの細菌が生息しています。これらの腸内細菌は、小腸から大腸にかけて、まるでお花畑(フローラ)のように種類ごとに細菌が群生していることから「腸内フローラ」とよばれています。

腸内フローラを構成する腸内細菌には、主に「善玉菌」「悪玉菌「日和見菌(ひよりみきん)」の3つがあります。

  • 善玉菌:腸の働きを活性化させ、便秘や下痢の予防や病気に対する抵抗力を高める。
  • 悪玉菌:腸内の腐敗を進め、便秘や下痢を起こす。炎症を起こしたり発がん性物質をつくる。
  • 日和見菌:善玉菌が多い時はおとなしく、悪玉菌が増えると有害な作用を及ぼすことがある。
 
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腸内フローラはバランスが大事で「善玉菌20%:悪玉菌10%:日和見菌70%」がいいといわれています。

腸の働きが低下するとどーなるの?

●におい

便秘で腸内にたまった有毒ガスが血液中に吸収され、においの原因になることもある。

●免疫力の低下

腸内環境が悪くなると、腸内に存在する免疫細胞に影響を及ぼし、免疫力が低下する。

●肥満

腸内環境が悪いと、脂肪燃焼に必要な栄養素が吸収できず、脂肪燃焼効率が悪くなる。

●肌荒れ

腸内環境が悪くなり、腸からの栄養分の吸収などに支障を来すと、肌にも栄養が巡らなくなる。

●生活習慣病

腸内細菌はインスリンの分泌や尿酸のコントロールにもかかわっているため、糖尿病や高血圧にも影響することが分かってきている。

●便秘・下痢

腸内環境の悪化や腸の働きの低下により、蠕動運動に支障を来すと、便秘や下痢になる。

 

論文について考える

この論文でのブロッコリーの効果を簡単にまとめると、次の通りです。

  1. 腸内細菌のうちデブ菌が減って、痩せ菌が増えた。
  2. 内分泌系機能のパスウェイ(経路)を増幅させた。
  3. 体内輸送系や異化作用(p= 0.04)、及びエネルギー代謝(p= 0.01)にも関連していた。

⇒これらの結果は、ブロッコリーの摂取がヒトの腸内細菌叢の構成、およびその機能に影響を与えることを明らかにしたものといえる。

 

今回の論文は、ブロッコリーに焦点をあてた研究でしたが、私は腸内環境に影響を与えるのは、「食事すべて」だと考えています。

「それぞれの食品が腸に影響を与えるため、偏った食事にならないように気を付けて、バランスよく食べることが重要」というのが栄養指導をする上でも伝えやすいです。

というのも、腸内環境ばかりに目がいってしまうと、食事全体のバランスや基礎疾患に目が行き届かなくなってしまう場合があるんです。

基本はやはり「規則正しく、バランスよく食べましょう。」ということです。

しかしながら、腸内環境は確かに大切で、最近特に健康への影響が注目されていることは間違いありません。

基本を意識しながら、腸内環境にまで目が行き届く食事を心がけたいですね。

 

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腸内環境改善のサプリメントでは乳酸菌系やオリゴ糖系の商品が多いですが、腸内環境改善にブロッコリー・・・覚えておいて損はないでしょう。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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