
こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。
今回はソフト食を家で簡単につくるための手順やポイントについてご紹介したいと思います。
病院で入院中にソフト食を食べていた方が自宅へ退院となる場合、「どのように食事を準備すればいいのか?」というのは非常に重要なポイントとなります。

ソフト食なんて家で作れるわけないよ・・・
とあきらめているあなた!
あきらめるのは、この記事を読んでからにしてください。
ソフト食とは
まずソフト食の作り方を説明する前に、ソフト食とはどのような食事をいうのか確認していきましょう。
ソフト食の定義を簡単に説明すると、
・飲み込みの力が弱くなってきて、食事中むせてしまうような方
今回私がご紹介するソフト食とは、料理をミキサーにかけてゲル化剤(ゼリーの素)で固めた食事を指しています。
こんな感じの料理です↓
パッとみると難しく、専門的な技術が必要な料理に感じるかもしれません。
しかし!!あなたが思っているほどソフト食の調理は難しくなんかありません。
それでは順番に説明していきます。
必要な調理機器
ではまず必要な調理機器について説明して行きます。
ソフト食の作成で必要なものは次の3つ(4つ)だけです。
- 電子はかり
- ミキサー
- 電子レンジ
- (クッキング温度計)
たったこれだけ。専門的な調理機器は何一つ必要ありません。
電子はかりは、0.1g単位で1kg~2kgくらい計量出来るものがお勧めです。

ゲル化剤と食材の両方を1つで量れるものを選びましょう
ゲル化剤ってどーやって用意すればいいの?
ソフト食をつくる時に、ゲル化剤というものが材料にでてきます。
ゲル化剤という言葉はあまりなじみがないかもしれません。ゲル化剤は簡単にいうと「ゼリーの素」のことをいいます。
似たような物ではトロミ剤というものがあります。トロミ剤は、「とろみの素」のことです。
違いは固まるか固まらないかです。
ゼリーのように固めたい時はゲル化剤を、ソースのようにとろみをつけたい時はトロミ剤を使用します。
ではゲル化剤やトロミ剤はどのように用意すればいいのでしょうか?
まずは、近くのドラッグストアなどに売っているか確認してみましょう。
最近は置いているお店も多くなってきています。近くのお店で買う事が出来れば一番簡単です。
近くのお店で手に入らなかった時には、インターネットや電話で注文しましょう。
お勧めはヘルシーネットワークです。
電話で注文する場合
電話での注文は9時~17時(日・祝除く)で受け付けています。
0120-236-977
最初は何を使用していいか、どんな商品が合っているか判断が難しいと思います。
そのような方は電話で相談しながら購入するのがいいでしょう。
インターネットで注文する場合
ある程度購入したい商品が決まっていれば、インターネットでの注文が便利です。

カテゴリから商品の検索をしてみましょう。
トロミ剤:全てのカテゴリ⇒とろみ⇒検索
商品名がわかっているのであれば、直接商品名での検索もできます。
初めての方は会員登録が必要です。こちらからどうぞ↓
今回紹介レシピで使用しているゲル化剤は、私が病院で採用しているフードケアの「スベラカーゼLite」です。
スベラカーゼLiteは、おかずだけでなくお粥にも使用できるのでお勧めです。
スベラカーゼよりも価格が安いので使いやすいと思います。
ヘルシーネットワークの会員登録が「ちょっと手間だな」という方はこちらでも購入できます。
ソフト食の作り方
必要な調理機器の準備が出来たら実際に作ってみましょう。

百聞は一見にしかず!!
最も基本的なソフト食の作成手順はこんな感じです。
- 料理をつくる
- 料理をミキサーにかける
- ミキサーにかけた料理(以下ペースト食)の重量をはかりで量る
- ペースト食の重量に対して必要なゲル化剤を計算し、電子はかりで量ってペースト食に加える
- 電子レンジでチンする
- 型にいれて冷やし固める
- お皿に盛り付けて完成
手順をひとつずつ確認していきます。
1.料理をつくる
まずはふつうに料理をつくりましょう。
ミキサーにかけて粒が残らないものならどんな食材を使用してもOKです。
家族の料理と別で用意を必要はありません。
2.料理をミキサーにかける
粒が残らないようにしっかりミキサーにかけましょう。
ミキサーにかける際には、必要最低限の水分で回すようにします。料理の煮汁などがあればそれを利用すると味が薄まらず、美味しいソフト食が出来ます。
必要以上に水分を加えてしまうと、味が薄くなったり量が増えてしまって栄養が摂りにくくなってしまうので注意です。
3.ミキサーにかけた料理(以下ペースト食)の重量をはかりで量る
ミキサーカップの重量をあらかじめ把握しておけば、ペースト食の重量を確認しやすいですね。
4.ペースト食の重量に対して必要なゲル化剤を計算し、電子はかりで量ってペースト食に加える
ゲル化剤の必要量は、使用するゲル化剤の種類や料理・食材内容によって違います。
使用するゲル化剤の商品袋に参考量が紹介されていると思いますので、そちらを確認しましょう。
例:ペースト食100gに対して1%のゲル化剤が必要な場合のゲル化剤使用量は?
式:100g×0.01=1g
A.1gのゲル化剤が必要

鍋で加熱する場合は、ペースト食が跳ねやすいのでやけどに注意してください。
何℃まで温度を上げる必要があるかは、商品によって違うのでしっかり確認しましょう。
ワンポイントアドバイス
- 料理があまった時は、ミキサーにかけたものを冷凍しておくと次回ソフト食作成時に使えます。
- ソフト食作成に慣れてきたら、食材ごとに分けて固めて盛り付けるときれいに仕上がって食欲アップに繋がります。ただし最初は頑張りすぎずに、いかに簡単に作るかを優先した方がいいと思います。
- すべてをゲル化剤で固める必要はありません。食材によってはソースなどにすると見た目もきれいですし、飲み込みやすさもアップします。
- ソフト食の市販品もあります。市販品には、料理として完成品となっているものから、食材を固めただけの素材として用意されているものなど様々です。使いやすい市販品をみつけだし、上手に手を抜きましょう。
- サラダ油やマーガリン、バターなど油を上手に取り入れると、滑らかな食感に仕上がります。

頑張りすぎは長続きしないし、精神的にもきついです。いかに上手に手を抜くかは極めて大切なポイントです。
家族も大切ですが、なにより自分を大切にすることを忘れないようにしましょう。
実践!ハンバーグのソフト食

では実際にソフト食をつくってみましょう!
【材料】
・サラダ油 適量
・ゲル化剤(スベラカーゼLite)1g
・水 適量 ※ミキサーが回る最低限の量
【作り方】
2.焼いたハンバーグに水とゲル化剤を合わせて、ミキサーにかける
3.ミキサーにかけたハンバーグを電子レンジでチンする
4.型に入れて冷やす(完成)



ソフト食を病院で導入する為の6つの手順とは

最後まで読んで頂いてありがとうございました。
コメント
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