マンガン(Mn)とは 初心者でもわかる簡単要点まとめ

栄養基礎知識
てんぱぱぱ
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回はマンガンについてポイントをまとめていきたいと思います。

 

こちらの内容は、「日本人の食事摂取基準2020年版」「日本ニュートリション教会 サプリメントアドバイザー資料」等から要点をまとめています。

マンガン(Mn)とは

マンガンとは微量ミネラルで、原子番号25、元素記号Mnのマンガン族元素の一つです。

成人の生体内に約12~20 mg 存在し、生体内組織及び臓器にほぼ一様に分布しています。

働き

マンガンは、活性酸素分解酵素であるマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(マンガンSOD)などの酵素の構成、アルギニンを尿素とオルニチンに分解するアルギナーゼなどの酵素の活性化を行っています。

マンガンSODは、活性酸素の分解を促進することで酸化ストレスを減少させ、細胞が傷つくのを防ぎます。

アルギナーゼは、たんぱく質の代謝産物である毒性の強いアンモニアを尿素に変える尿素回路(オルニチン回路ともいう)の一員として働きます。

又マンガンは、下垂体の機能を高める作用も知られています。下垂体はホルモンの中枢であり、各臓器ホルモンの分泌を促します。

≪下垂体から分泌されるホルモン≫

  1. 成長ホルモン
  2. 甲状腺刺激ホルモン
  3. 副腎皮質刺激ホルモン 
  4. 性腺刺激ホルモン 
  5. プロラクチン 
  6. 抗利尿ホルモン 
  7. オキシトシン

マンガンの主な働き

  1. 骨代謝
  2. 糖脂質代謝
  3. 運動機能
  4. 皮膚代謝
  5. 下垂体の機能を高める

こんな人におすすめ

  1. 骨粗鬆症を予防したい人(骨の石灰化、成長ホルモンによる骨の健康維持に関与)
  2. 糖尿病を予防したい人(インスリンの合成に関与)
  3. 動脈硬化を予防したい人(動脈硬化の原因となる活性酸素を分解し、過酸化脂質の生成を抑制する)
  4. 疲れが残る人(疲れの原因となる活性酸素を分解する)
  5. インスタント食品をよく食べる人(マンガンが不足しやすい)

消化、吸収、代謝

経口摂取されたマンガンは、胃で2 価イオンとして溶け、腸管細胞の酸化機構で3 価イオンとなって吸収されます。

消化管からの吸収率は3~5% 程度とされています。また、マンガンは鉄と同様な系で輸送されるため、食事中の鉄含有量が多いとマンガンの吸収量は低下します。

吸収されたマンガンは門脈を経て肝臓に運ばれ、胆汁、膵臓、腸から腸管に分泌されてその大半が排泄されます。

したがって、体内のマンガン量は胆汁排泄によって調節されます。

必要量(日本人の食事摂取基準2020年版)

日本人の食事摂取基準2020年版では、マンガンについて目安量、耐容上限量(18歳以上のみ)が設定されています。

  • 推定平均必要量:50%の人が必要量を満たす量
  • 推奨量:ほとんどの人(97~98%)が必要量を満たす量。推定平均必要量を用いて算出される。
  • 目安量:栄養状態を維持するのに十分な量。十分な科学的根拠がなく「推定平均必要量」が算定できない場合に算定する。
  • 耐容上限量:健康障害の危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
  • 目標量:生活習慣病の予防を目的に目標とすべき摂取量。

成人男性

(18歳以上)

  • 目安量:4.0mg/日
  • 耐容上限量:11mg/日

 

成人女性

(18歳以上)

  • 目安量:3.5mg/日
  • 耐容上限量:11mg/日

欠乏症

マンガンの欠乏症は通常の食生活では起こらないと考えられています。

ただし、完全静脈栄養施行患者において欠乏する可能性があります。

主な症状

  • 骨の異常
  • 成長障害
  • 妊娠障害

過剰症

厳密な菜食など特異な食事形態やサプリメントの不適切な利用に伴って過剰摂取が生じる可能性があります。

血中マンガン濃度の有意な上昇はマンガンの脳蓄積が生じ、パーキンソン病様の症状が現れる場合があります。

さらに呼吸器を刺激して激しい咳や痰、肺炎などの症状が出ることもあり、マンガンの過剰摂取による健康障害は無視できません。

主な症状

  • パーキンソン病様症状
  • マンガン肺炎

生活習慣病との関連

通常の食品の範囲内でのマンガン摂取量の増減が生活習慣病の発症予防及び重症化予防に関連するという報告は見当たりません。

多く含む食品

土壌にに含まれるマンガンが作物に吸収されるので、植物性食品に多く含まれます。

主な食品

玄米、アマランサス、しょうが、日本茶、抹茶、そば、くるみ、カキ、あさり、卵黄、パイナップル、油揚げ

まとめ

今回はマンガンについてまとめました。

要点は次の通りです。

  1. 微量ミネラルで、原子番号25、元素記号Mnのマンガン族元素の一つ。
  2. 主な働きは、骨代謝、糖脂質代謝、運動機能、皮膚代謝、下垂体の機能を高める。
  3. 成人男性では目安量4.0mg/日、耐容上限量11mg/日。成人女性では目安量3.5mg/日、耐容上限量11mg。
  4. 欠乏症には、骨の異常、成長障害、妊娠障害がある。
  5. 過剰症には、パーキンソン病様症状、マンガン肺炎がある。
  6. 植物性食品に多く含まれる。

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

コメント

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