栄養情報提供加算新設 導入のためにやるべき事とは

病院栄養士の仕事
てんぱぱぱ
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

 

2020年度から診療報酬が改定され、管理栄養士の業務にも変更点や新たに加わるものがでてきました。

 

今回は新設された診療報酬である栄養情報提供加算について考えていきたいと思います。

栄養情報提供書の様式や今後の課題として考えていきたいことなどをまとめます。

 

栄養情報提供加算ってどんな診療報酬?

今回新たに新設された栄養情報提供加算。

まずはどのような診療報酬なのか、内容を確認していきましょう。

(新設)栄養情報提供加算 50点 (入院中1回に限り)

 

入院栄養食事指導料を算定している患者について、退院後の栄養・食事管理について指導するとともに在宅担当医療機関等の医師又は管理栄養士に対して、栄養管理に関する情報を文書により提供した場合の評価として栄養情報提供加算を新設する。

 

栄養情報提供加算は、栄養指導を行った入院患者さんが転院する場合(医師、管理栄養士が存在する場所:老健、在宅等)評価されます。

入院中の栄養管理に関する情報内容としては、必要栄養量・摂取栄養量・食事形態(嚥下食コードを含む)・禁止食品・栄養管理に係る経過等が挙げられています。

特に様式は示されていませんので、必要事項が適切に記載されていれば、これまで使用していた栄養情報提供書を改変し活用することも可能です。

 

栄養情報提供書の様式はどうやって作ればいいの?

上記したとおり、栄養情報提供加算では在宅担当医療機関等の医師又は管理栄養士に対して、栄養管理に関する情報を文書で提供しなければなりません。

そしてこの情報の様式は現時点(2020.5.4時点)では示されていません。

 

では、この情報提供書の様式はどのようなものを用意すればよいのでしょうか?

私の病院や近隣病院での現状についてお話ししていきます。

 

まずこの栄養情報提供書は様式が示されていない為、自分の施設に必要な情報をまとめた専用のフォーマットを作成することをお勧めします。

 

このフォーマットを作成する時にポイントとなるのは次の2点です。

  1. 必要栄養量・摂取栄養量・食事形態(嚥下食コードを含む)・禁止食品・栄養管理に係る経過等の必要な情報が組み込まれている。
  2. なるべく簡潔で書きやすい・見やすい様式にする。

 

ではこの2つのポイントを踏まえて実際にどのように様式を作成していけばいいのでしょうか?

 

書式を0から作成するのはとっても大変!何か基になる書式があれば考えやすいですよね。

ということで、原案として使用しやすい情報をご紹介します。

 

◆東京都福祉保健局

栄養情報提供書(施設間移動用・在宅用)を作成しました 東京都福祉保健局

◆神奈川県

栄養情報提供書を改訂しました
地域食生活対策推進協議会で平成29年3月に作成した栄養情報提供書について、診療報酬、介護報酬改定に伴い様式を改訂しました。

◆青森県栄養士会

事務局からのお知らせ|公益社団法人 青森県栄養士会(公式ホームページ)
公益社団法人 青森県栄養士会の事務局からのお知らせです

◆富山県

栄養・食支援連携のための「栄養情報提供書」の活用(医療機関・施設等の関係者向け)|富山県
富山県庁の公式ホームページ。

 

私が原案としてお勧めするのは、東京都福祉保健局の施設間移動用神奈川県の2つのフォーマットです。

情報が多すぎず、かつ必要な情報がしっかり入っている感じです。

どのような情報を入れ込みたいかをしっかり検討し、そのイメージに近い様式を上の原案から選択するといいと思います。

また情報は他の施設の人がみてもわかる表現にしましょう。

食事形態などは呼び方が施設によって異なるので注意が必要です。

栄養情報提供加算を導入するために考えておくべき事

情報の管理方法

まず栄養情報提供加算を算定していくときに考えておかなければならないのが、「どのように情報を管理するか」という事です。

管理すべき情報は、①自分で作成した栄養情報提供書②受け取った栄養情報提供書の2種類ですね。

管理の仕方は自分の施設の環境によっても変わってくると思います。

具体的には電子カルテを導入しているかどうかが大きいです。

 

<情報管理方法についての検討事項>

①栄養情報提供書を受け取った時の流れ
  • 電子カルテ内に情報を取り込む?or取り込まない?
  • 情報を電子カルテ内に取り込む場合、誰がそれを行う?
  • 情報を電子カルテ内に取り込まない場合、受け取った情報はどのような流れで多職種共有する?

例:医師⇒看護師⇒栄養科(栄養科で栄養管理計画書と一緒に保管など)

電子カルテを導入している施設であれば、電子カルテ内に栄養情報提供書を取り込んでしまうのが、一番情報共有しやすい手段になります。

 

診療情報提供書などの情報取り込みを行っているのであれば、同じ担当者に依頼するのがスムーズです。

但しその担当者は業務量が増えることとなりますので、最初に十分相談したうえで決定しましょう。

 

②栄養情報提供書を作成した時の流れ

  • 栄養情報提供書の情報は電子カルテ内に保管する?しない?
  • 電子カルテ内に情報保管しない場合、栄養情報提供書はどのように保管しておく?例:コピーを患者カルテ内に保管

 

栄養情報提供書作成の効率化

栄養情報提供加算の導入を負担なく行うためには、栄養情報提供書の様式が非常に重要になってきます。

栄養情報提供書の様式を考える上では次の2つのポイントを意識しましょう。

①情報は必要最低限にする
②チェックボックスを有効に活用する
電子カルテを導入している施設は、印刷してから手書きするかたちではなく、電子カルテ内で作成から保存まで完結出来る様式にすることが重要です。
一度運用を開始すると、様式の変更は簡単には出来なくなってしまうので、十分に検討した上で様式の決定をしましょう。

 

栄養士同士の連携を推進するために

栄養情報提供加算では、「 管理栄養士による同職種連携の推進」が求められています。

栄養情報提供書で情報を共有することはもちろん大切ですが、これをきっかけに地域の栄養士がより強くつながっていく必要があるのです。

その為に私が行っていきたいと思っている内容はこんな感じです。

 

①栄養情報提供書の書式の統一
②食事形態の統一(サイズ、呼び方など)
③地域栄養士の交流の場を増やす

 

特に食事形態の統一は今までも大きな課題として考えており、近隣の病院・施設などの食事形態をまとめたものを作成しようと考えていました。

今回の栄養情報提供書はそれを達成する為の重要な情報源になることでしょう。

またそこからさらに一歩進めて、食事形態のサイズや呼び方の統一化が図れれば、情報共有がよりスムーズになるだけでなく、施設によって食事内容が変わってしまうといった問題点を解消することに繋がります。

この診療報酬が栄養士同士の連携を強め、それが治療の一環である食事療法の質をあげることに繋がるよう、みんなで頑張っていきましょう。

コメント

  1. […] こちらの記事では導入のためにやるべきことをまとめてます。 […]