病院管理栄養士の仕事ってどんな感じ?説明します(食事提供編)

病院栄養士の仕事

こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回は、

病院の管理栄養士ってどんな仕事をしてるの?

 

 

といった疑問にお答えしていきたいと思います。

 

これから病院管理栄養士を目指したいと考えている方は是非読んでみて下さい。

それではまず食事提供編スタートです!(^^)!

病院管理栄養士の仕事とは(食事提供編)

それでは、病院管理栄養士の仕事について説明していきます。

病院管理栄養士の仕事には、大きな2本の柱があります。

それは食事提供栄養管理です。

 

この2つの業務のうち今回は食事提供について説明していきます。

(ちなみに食事提供業務は、栄養士が行う内容もけっこうあります。また直営給食か委託給食かによっても業務内容が大きく変わってきます。

今回は、直営給食の業務というかたちで進めていきます。)

食事提供業務の内容と流れ

入院設備のある病院には、当然ながら患者さんが入院しています。

この患者さんに食事を提供するのが、管理栄養士の重要な仕事の一つです。

 

しかし、ただ美味しい食事を提供すればいいというものではありません。

病院食は重要な治療の一環ですので、医師の指示のもと患者さん個々の体の状態に合わせた食事を提供しなければなりません。

 

また、その食事内容が適正に管理されているかを確認するための帳票がたーくさんあります。

そういった食事の管理を管理栄養士は行っています。(栄養士が行う場合もあります)

 

ではどのように食事提供が行われているのか、手順を説明していきます。

年齢構成表の作成

まず始めに行うのが、年齢構成表の作成です。

年齢構成表とは、
一般食給食対象者の性別、年齢別人数を把握し、そこから日本人の食事摂取基準(2015)を使用し、給食対象者に適正な栄養量を算出した表です。

この表により、このあと説明する給与栄養目標量・院内約束食事箋が現状の給食対象者に適合しているか確認を行います。

給与栄養目標量の作成

年齢構成表を作成したら、次に行うのが給与栄養目標量の作成です。

給与栄養目標量とは、
年齢構成表により把握した食事提供者の状況から、望ましい食事の栄養量を設定したものです。

食品構成表の作成

食品構成表とは、
給与栄養目標量に基づいて献立を作成するときに、どのような食品をどのくらい摂取したらいいかを具体的に出したものです。

この分量に基づいて献立を作成すると、給与目標量を達成することが出来ます。

院内約束食事箋との適合確認

給与栄養目標量が設定されたら、その内容が院内約束食事箋と適合しているか確認します。

院内約束食事箋とは、
「この食種の方にはこの栄養量の食事を提供しますよ。」という約束事をまとめたものです。

医師は、この院内約束食事箋をもとに食事の指示を出します。

この内容が、現状の患者さんとずれていないかを確認するわけです。

 

もしもずれていた場合は、院内約束食事箋を給与栄養目標量に合わせた内容に修正する必要があります。

てんぱぱぱ
てんぱぱぱ

そもそも給与栄養目標量をもとに院内約束食事箋が作成されるというのが基本的な考え方になりますが、毎月新しく院内約束食事箋を作り直している施設は少なく(あるのかな?)、現状では院内約束食事箋と給与栄養目標量の適合確認を行っている施設が大部分です。

献立の作成

いよいよ献立作成です。

院内約束食事箋に用意した食種については、すべての献立の作成義務があります。

(私の病院では30種類以上あります・・・)

 

献立作成のポイントは、大きく6つと考えます。

<献立作成の6つのポイント>
1.院内約束食事箋の栄養量と合致していること(必須)
2.季節ごとに旬の食材を使用すること
3.患者さんのニーズにあった内容であること
4.行事食が組み込まれていること
5.盛り付けの色合い、形態を考慮している
6.調理工程や衛生管理を考慮している

 

私の病院もそうですが、ほとんどの病院は基本献立となるものを予め一定期間分作成しており、それを繰り返し提供しています。

てんぱぱぱ
てんぱぱぱ

用意している基本献立の期間に合わせて「4週サイクル」とか「6週サイクル」という言葉がよく使われます

しかし、それだけでは患者さんも飽きてしまいますので、6つのポイントを踏まえて献立の入れ替えなどを随時行っています。

食品群別摂取量表(食品量表)の作成

実際に献立を作成したら、次に作成するのが食品群別摂取量表(食品量表)です。

食品群別摂取量表(食品量表)とは、
作成した献立に使用した食材の量を把握し、栄養量を確認したものです。

 

実際に作成した献立が、給与栄養目標量を達成するために作成された食品構成表と適合しているかを最終確認します。

保存用献立の印刷、院長承認

献立が完成したら、献立を印刷し院長の承認を受けます。

てんぱぱぱ
てんぱぱぱ

院長承認を受けたら、やっと献立完成です。おつかれさまでした!!

 

献立は保存義務があり3年間保存しなければいけません。

保存スペースの確保はけっこう大変です。

発注

次に食材の発注を行います。

 

発注量は、

献立使用量×(提供人数+予備数)×廃棄率

で算出した使用量を商品規格に合わせて発注します。

 

発注は患者数に応じて過不足なく行う必要があります。

その為には、まめな在庫食材の確認なども重要な業務のひとつです。

また発注書も保存義務書類の一つとなっていているため3年間保存します。

 

今は給食ソフトを使用した発注業務がほとんどで、ずいぶん効率化されました。

私の時はすべてを手計算で行っていたため、発注に膨大な時間を費やしました。

検収

発注した食品を検収するのも大事な仕事です。

 

検収時には、

1.正しい商品が納品されているか
2.賞味期限や品質に問題はないか
3.適切な管理状態で配送されているかの確認(表面温度の測定など)

をしっかり確認し、発注書に記録を残します。

食事提供

やっと食事提供です・・・

 

食事提供にあたっては、

1.献立通りに食事が出来ているか
2.衛生管理に問題がないか
3.患者さん個々の食事内容にあった盛り付けがされているか
4.適切な食事形態に加工されているか

などをしっかり確認します。

又食事提供内容の最終確認として検食を行います。

検食とは、
患者さんと同じ食事を食べて食事内容の最終点検をすることです。

検食で確認した内容は検食簿に記録し、3年間保管します。

 

さらに、保存食の採取業務というものがあります。

保存食採取は、
万が一食中毒が疑われる状況となった時に、原因追究のために提出するための食材を保管しておく業務です。

調理前の仕込み時の食材と、調理済み料理をそれぞれ50gを目安に採取し、2週間保管しておかなければなりません。

食品消費日計表の作成

食品消費日計表とは、
1日ごとの食材の使用量をまとめた表です。

適正に発注が行われ、食材が管理されていたかをチェックします。

在庫品受払簿

最後に必要な帳票として在庫品受払簿です。

在庫品受払簿は、
在庫品として管理している特定の食材について、納品量、使用量、在庫量を記録し、実際に棚卸しした際の在庫食材量との差異を確認するものです。

(どの食材について記録するかは施設の判断に委ねられています)

これも、食材の適正管理を確認するためのものですね。

まとめ

今回は、病院管理栄養士の業務について2つの柱の一つ、「食事提供」について説明しました。

 

今回説明した内容は最も基本的な流れになります。

実際はこれに栄養管理業務が絡んできて、患者さん個々に応じた個人対応などが組み込まれます。

 

病院管理栄養士の業務として一番イメージしやすいのは栄養管理業務だと思います。

「栄養管理業務」についてはこちらの記事でまとめていますので、合わせて読んでみて下さい。
病院管理栄養士の仕事ってどんな感じ?説明します(栄養管理編)

しかし栄養管理計画を行い、その目標栄養量を達成するためには、まず食事をしっかり食べてもらう必要があります。

 

食事は根本治療のひとつです。

そして食事は楽しみであり、生き甲斐です。

 

入院患者さんは行動制限もあり、「食事だけが楽しみです。」とお話しされる方も多くいます。

いつまでも食事が楽しみであり続けられるよう、管理栄養士は食事提供に力を注がなければならないと私は考えています。

 

最近は「管理栄養士は病棟に出るべきだ!」という考えが非常に強くあります。

私もその考えには賛同しますが、食事提供も同じくらい大切です。

てんぱぱぱ
てんぱぱぱ

栄養管理と食事提供は2つで1つです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

コメント

  1. 病院管理栄養士の仕事ってどんな感じ?説明します(栄養管理編) | 管理栄養士てんぱぱぱの栄養健康ブログ より:

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