ナトリウム(Na)とは。基本はこれで大丈夫!簡単要点まとめ。

栄養基礎知識
てんぱぱぱ
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回はミネラルのひとつナトリウム(Na)についてまとめていきます。

ミネラルシリーズスタートです!

ナトリウム(Na)とは

ナトリウムは、多量ミネラルのひとつで、原子番号11、元素記号Naのアルカリ金属元素です。

ナトリウムは成人の体内に約100g(体成分の0.15%)あり、そのうち約半分は細胞外液に存在し、40%ほどは骨に、残りは細胞内液などに存在しています。

細胞外液の主要な陽イオン(Na+)であり、細胞外液量を維持しています。

浸透圧、酸・塩基平衡の調節にも重要な役割を果たしています。

また胆汁、膵液、腸液などの材料でもあります。

消化、吸収、代謝

摂取されたナトリウムはその大部分が小腸で吸収され、皮膚(汗)、便、尿を通して損失します。

便を通しての損失は少なく、摂取量によって変化しません。

ナトリウムの損失の90%以上は腎臓経由による尿中排泄です。

糸球体でのろ過作用と尿細管での再吸収が体内のナトリウム平衡を保持しているので、ナトリウム摂取量が増加すれば尿中排泄量が増加し、摂取量が減少すれば尿中排泄量も減少します。

よって24時間尿中ナトリウム排泄量からナトリウム摂取量を推測することができます。

 

小腸で吸収糸球体でろ過尿細管と集合管で再吸収(遠位部ネフロンのアルドステロンにより調節)糸球体ろ過量の1%が尿として排泄

働き

ナトリウムは生命維持のために不可欠な物質で、その主な働きは、細胞膜を通しての物質交換です。

ナトリウムの多くは細胞外液に存在し、細胞膜の浸透圧や細胞液のPH、水分調整などに深く関わっています。

  1. 細胞外液を維持する。
  2. 浸透圧や酸塩基平衡を調節する。
  3. 神経の刺激を感じてスムーズに伝達する。
  4. 筋肉の弾性を維持する。
  5. 消化液や分泌液のPHを調節する。
  6. 消化管における水やブドウ糖などの吸収
  7. 消化液の産生に関与する。

こんな人におすすめ

  1. 下痢気味の人
  2. スポーツや肉体労働で汗をたくさんかく人

必要量(日本人の食事摂取基準2020年版)

日本人の食事摂取基準2020年版では、ナトリウムについて推定平均必要量目標量が設定されています。

  • 推定平均必要量:50%の人が必要量を満たす量
  • 推奨量:ほとんどの人(97~98%)が必要量を満たす量。推定平均必要量を用いて算出される。
  • 目安量:栄養状態を維持するのに十分な量。十分な科学的根拠がなく「推定平均必要量」が算定できない場合に算定する。
  • 耐容上限量:健康障害の危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
  • 目標量:生活習慣病の予防を目的に目標とすべき摂取量。

成人男性

(18歳以上)(  )は食塩相当量

推定平均必要量:600mg/日(1.5g/日)
目標量:(7.5g/日未満)

 

成人女性

(18歳以上)(  )は食塩相当量

推定平均必要量:600mg/日(1.5g/日)
目標量:(6.5g/日未満)

 

※日本人の食事摂取基準2020年版では、「高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩相当量の量は、男女ともに6.0g/日未満とした。」という内容が追加されました。

 

ナトリウムは次の式で食塩相当量に変換することが出来ます。

ナトリウム(g)×2.54=食塩相当量(g)

てんぱぱぱ
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栄養成分値でのナトリウムの単位はmgで表記されていることがほとんどなので、ナトリウムはmg値÷1000でgに単位を変えてから計算しよう。

欠乏症

普通の食生活を送っていれば欠乏することはありません。

しかし、たくさん汗をかいた時や下痢など損失量が多かった時は補充したほうがよいです。

ナトリウムが不足すると細胞外液が減少し、血液が濃縮して循環器に負担がかかるため、食欲減退、嘔吐を伴って無力症になります。

ナトリウムが不足した状態で水分のみ摂取すると水中毒になることもあるので注意が必要です。

 

適切な身体機能のために必要な最低限のナトリウム摂取量について世界保健機構(WHO)のガイドラインでは、恐らく僅か200mg~500mg/日(塩分では0.5g~1.3g/日)であると推定されています。

主な症状

  • 頭痛、めまい
  • 脱水症状
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 疲労感
  • 意識障害
  • 筋力低下

過剰症(生活習慣病との関連)

高血圧、浮腫

過剰に摂取したナトリウムは細胞外液にたまり、水をともなって浮腫(浮腫み)を生じさせます。

また血液量の増加により血管に圧力がかかることで高血圧を引き起こします。

降圧(血圧を下げる)を目標にした場合、塩分摂取量は6g/日前半まで抑えないと効果がありません。

ですので、世界の高血圧治療ガイドラインの減塩目標レベルはすべて6g/日未満を下回っており、日本でも6g/日未満と設定しています。

高血圧は、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞、脳卒中などの大きな病気を引き起こす事もあるので注意が必要です。

胃癌

食塩摂取とがん、特に胃癌の関係については多くの報告があります。

日本でも食塩摂取量が胃癌罹患率及び死亡率が比例することが明らかにされています。

ナトリウムを多く含む食品

調味料の他、加工食品、スナック菓子などにも多く含まれます。

主な食品

食塩、調味料、加工食品(干物、練り製品、ウインナー、ベーコン、ハム、チーズ)

まとめ

今回はミネラルのひとつナトリウムについてまとめました。

要点は次の通りです。

  1. 多量ミネラルのひとつで、原子番号11、元素記号Naのアルカリ金属元素。
  2. 細胞膜の浸透圧や細胞液のPH、水分調整などに深く関わっている。
  3. 目標量は食塩相当量で男性7.5g/日、女性で6.5g/日
  4. 欠乏症は普通の食生活を送っていれば起こらないが、大量の発刊や下痢などで起こることがある。症状としては、食欲不振や頭痛、嘔吐、筋力低下など。
  5. 過剰症では、高血圧、浮腫、胃癌などの原因となる。
  6. 調味料の他、加工食品、スナック菓子などに多く含まれる。

 

です。

ナトリウムは欠乏より過剰摂取に注意しましょう。

食事療法では、特に高血圧、心疾患、腎疾患などで減塩が非常に重要になってきます。

適正な塩分摂取を目指し、健康増進につとめましょう。

てんぱぱぱ
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最後まで読んでいただいてありがとうございました。

コメント

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