世界初!とろみ自動調理機をご紹介

病院栄養士の仕事
てんぱぱぱ
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回は「時代が変わったな~」という話です。

 

ご紹介するのは、ニュートリ―とアペックスがコラボして開発した「とろみ自動調理機」です。

では、商品のご紹介をしていきましょう。

とろみ自動調理機とは

とろみ自動調理機とは、どのような商品か?

簡単に言うと、トロミを付けることが出来る飲み物の自動販売機です。

 

皆さんも、自動販売機でコーヒーを注文する時に、「砂糖あり」とか「ミルクあり」を選んで自分好みのコーヒーを買いますよね。

 

この商品は砂糖とかミルクを選ぶのと同じようにとろみを付けることができるんです。

 

これ世界初で特許出願中みたいです。

こんな商品。↓

とろみ自動調理機

カップ式 省エネルギーミル挽きユニバーサル仕様

誰でも、飲みたいものを。
飲み込みが難しい方もご一緒に。
世界初の新機能「とろみボタン」を搭載。

飲み込みが難しい方にも、ワンボタンでとろみ付きの飲料をご提供。
とろみを必要とする方にも、とろみが必要でない方にも、「最高の一杯」をお届けします。

機械の分解・洗浄不要!
安心のメンテナンス体制

全国約100拠点の当社ルートセールスが定期的に訪問し、導入後の品質管理、衛生管理などのトータルサポートを行います。
お客様による機械の分解・清掃作業は不要です。

 

<製品の主な特徴>

Point1:とろみあり・なしボタン

とろみのあり・なしを選択できます。

・とろみを必要とする方も、必要としない方も、同じ調理機からお好きな飲料を選べます。

・初期設定で、とろみ付きの飲料を前提とするか、通常の飲料を前提とするか、基本条件を指定できます。

 

Point2:「とろみの濃さ」を調節

利用者に応じて、「薄いとろみ」、「中間のとろみ」、「濃いとろみ」の3段階から選べます。とろみ調節ボタンを押さない場合は「中間のとろみ」が提供され、とろみ調節ボタンの「濃い」を押すと「濃いとろみ」、「薄い」を押すと「薄いとろみ」を選べます。※

※日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食分類2013(とろみ)参照

 

Point3:とろみ調整を自動化

撹拌作業の自動化により、とろみにダマやムラが生じにくく、安定したテクスチャーのとろみ付き飲料を抽出できます。

 

Point4:ボタンひとつで自動調理

ボタンを押してから一杯ずつカップ内で調理をするため、いつも衛生的な商品を提供できます。

Point5提供温度

とろみ付き飲料の提供温度、HOT45℃前後、COLD20℃前後。

新しい自動販売機の時代の幕開けですね。

私の病院の近くのリハビリ病院はすでに導入したそうです。

 

すごい・・・

 

ではどのような方に必要なのか、又どんなメリットがあるのか考えていきます。

とろみ自動調理機が必要なのはどんな人?

その名の通りとろみ機能を搭載した自動販売機ですが、どんな人に必要なのか簡単に説明していきます。

 

結論・・・

とろみの必要な方は、嚥下障害のある人です。

あととろみのついた飲み物が好きな人も・・・

 

嚥下障害とは、食べ物や水分を口の中に取り込んでから飲み込むまでの過程が、正常に機能しなくなった状態を指します。

嚥下障害があると、本来食道を通らなければいけない食べ物が気管に入ってしまう場合があります。

これを誤嚥といいます。

誤嚥をしてしまうと、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引き起こすことがあるため、食事形態を工夫したり、嚥下訓練や口腔ケアを行ったりすることが必要です。

 

嚥下障害の原因は「器質的原因」「機能的原因」「心理的原因」の3つに大別されます。

●器質的原因
嚥下に関わる口腔内から胃までの器官に食べ物の通過を妨げる構造上の問題があり、うまく嚥下ができなくなる。

<具体例>

  • 口内炎や喉頭がんによる腫瘍、炎症、先天的な奇形など


 ●機能的原因
飲み込むために必要な器官を動かす筋肉や神経に問題があって嚥下機能が衰える。

<具体例>

  • 脳卒中やパーキンソン病に代表される神経と筋肉の伝達異常が生じる「神経筋疾患」
  • 向精神薬や鎮静剤といった、薬剤の影響による各器官の働きの低下
  • 加齢により咀嚼や嚥下に必要な筋力が衰え


●心理的原因
心因性の疾患が嚥下障害を引き起こすケースです。

<具体例>

  • うつ病などによる食欲不振など

では、なぜ誤嚥を防止するためにとろみが有効なのでしょうか?

 

私たちの咽(のど)は、普段は呼吸をするために利用されているために、咽頭内には空気の入り口である喉頭が大きく解放されて空気を気管内や肺に取り入れています。

そして水や食べ物が咽頭内に流入してくるタイミングで喉頭を閉じ、同時に食道を開いて飲み込みます。

この動きは、わずか0.5秒から0.8秒のタイミングで行われており、誤嚥することなく食物を嚥下するためにはこのタイミングが重要となります。

嚥下障害の人では、この喉頭を閉じて食道を開く動きが遅かったり、喉頭蓋(喉頭をとじる蓋のような器官)の閉じ方に隙間が出来てしまったりすることがあるため、気管に水や食べ物が入ってきてしまうのです。

 

つまり誤嚥しやすい食べ物とは、

  1. 喉頭を通過するスピードが速いもの
  2. 飲み込む時にばらけやすいもの

という事になります。

 

最たるものは水分です。

 

では誤嚥しないようにするにはどういたらいいのか・・・

喉頭をゆっくり通過し、飲み込む時にばらけないように食事を調整してあげればいいんです。

 

そこで登場するのがとろみという訳ですね。

 

このとろみの強さは、その人の嚥下機能の状態によって違います。

基本的には、「薄いとろみ」「中間のとろみ」「濃いとろみ」と表現は違う場合もありますが、3段階に対応するのが一般的です。

 

薄いとろみは「フレンチドレッシング」、中間のとろみは「とんかつソース」、濃いとろみは「ケチャップ」なんて表現されます。

 

私の病院でも嚥下障害の方にはとろみをつけて対応していますが、中間のとろみを基本対応として、必要性に応じて「とろみ弱」と「とろみ強」の個別対応をしています。

 

嚥下障害の方の一番基本的で効果が見込めるのが、とろみをつけるという事なのです。

とろみ自動調理機を導入するメリット

では、とろみ自動調理機を導入した場合どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

①出先にトロミ剤を持っていかなくてもとろみの飲み物が飲める

一番イメージしやすいメリットです。

嚥下障害の人では、サラサラの飲み物は非常に危険なため、出かける時はとろみをつけた飲み物をあらかじめ用意して持っていかなければいけません。

 

しかし、このとろみ自動調理機が出先にあれば、その場でとろみ付きの飲み物が用意できますので手間が省けます。

 

②「とろみをつける事」に対するハードルが下がる

嚥下障害のある人でも、とろみをつけることに抵抗を感じる人はけっこういます。

なぜ抵抗を感じるのか・・・

味覚の問題はもちろんあると思いますが、「とろみをつけるという対応がまだ世の中的に一般化されておらず、特別対応感があるから」というのも一つの要因ではないかと私は考えています。

 

このとろみ自動販売機が普及すれば、「とろみの特別対応感」が払拭され、とろみが身近なものになるのではないかと期待しています。

 

③とろみ導入時の栄養指導がしやすくなる

とろみ導入の栄養指導を行う時には、今までとろみに触れたことのない人に一から説明をしなければならない場合が多くあります。

 

とろみのついた水分をイメージできない人も意外といます。

そのような人に、とろみ自動販売機のとろみ付き飲料を一度飲んでもらうことで、とろみについての明確なイメージを持ってもらうことが出来ます。

 

またとろみ自動調整機はとろみの強さを3つの中から選べるようになっていますので、とろみの強さについての指導媒体としても利用できそうですね。

まとめ

今回は、とろみ自動調理機についてご紹介しました。

 

この商品が普及することで嚥下障害の人の負担が少しでも少なくなればいいなと思います。

 

ちなみにとろみ自動調理機で販売される飲み物についてニュートリ―の方に聞いたところによると、コーヒーやカフェラテ、ココア、お茶などが中心になりそうですが、ジュース系の販売も少しあるようです。

 

フルーツジュースなどは、とろみがついても美味しいと思いますので、色々な種類のジュースが販売されるといーなーと思っています。

 

近い将来、あなたが飲み物を買う時に「とろみボタン」を見つける日がくるかも。

普及に期待しましょう。

 

てんぱぱぱ
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最後まで読んで頂きありがとうございました。

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