朝食の欠食と2型糖尿病の関係とは?

論文

こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

 

今回は、朝食の欠食と2型糖尿病の関係についてまとめた系統的レビューと前向きコホート研究のメタアナリシスについてご紹介します。

私が糖尿病の患者さんにお食事の話を聞くと、朝食を食べない方は結構います。

そしてそのような方の中には、朝食の欠食についてそんなに悪いことだと思っていない方も多くいるのです。

なんなら、 

朝食べない方が血糖値が上がんなくていいんでしょ。

朝食べないからカロリー制限になってダイエットにいいんでしょ。

というように考えている方もいます。

 

ほんとにそーなのでしょうか?

こちらの研究が参考になるかと思います。

ではいきましょう。

 

こちらの内容は、日本ニュートリション教会からの情報を元に作成しています。

研究内容

はじめに

朝ごはんを食べますか?

平成29年国民健康・栄養調査でも朝食欠食は成人男性で15.0%、女性10.2%との報告もあります。

朝食はエネルギーや栄養素の補給になるほか、消化活動を通じて便秘予防や体温上昇をもたらし、生活のリズムを整えるうえで重要です。

ところが、夜型の生活や家庭の経済事情、ダイエット志向などで、朝食を食べない人も多くなってきています。

欠食は集中力や運動パフォーマンスの低下だけでなく、肥満や脂質代謝異常の原因になることが明らかになってきました。

今回ご紹介する論文は米国栄養学雑誌Journal of Nutritionに掲載された9万人を対象にした朝食の欠食と2型糖尿病リスクに関するメタアナリシスです。

欠食と糖尿病リスクは相関し、週5回の欠食では発症率は1.5倍に上昇するとのこと。

基本の食生活をしっかり見直してみましょう。

 

研究抄録

論文タイトル
朝食の欠食は成人の2型糖尿病発症リスクを高める:系統的レビューおよび、前向きコホート研究のメタアナリシス

 

研究背景
疫学研究により、朝食の欠食が2型糖尿病のリスクと関連していることが明らかとなっている。

しかし、その程度や回数の及ぼす影響の大きさと肥満の程度の関連性については報告が十分とは言えない。

 

研究目的
体格指数(BMI)の影響を考慮して、朝食の欠食と2型糖尿病のリスクとの関連性を調べることを目的とした。

 

方法
2017年8月までにPubMed及びWeb of Scienceに収載された論文を対象として系統的レビューとメタアナリシスを行った。

朝食の欠食と成人の2型糖尿病のリスクに関する前向きコホート研究が検索された。

リスク比の要約および95%信頼区間をデータとして扱い、BMIによる補正の有無に応じて、ペアワイズおよび用量反応関係について変量効果モデルを用いたメタアナリシスを行った。

 

結果
検索の結果、6研究の96,175人の参加者と4935症例が研究対象として抽出された。

朝食欠食の2型糖尿病者のリスク比はBMIの補正なしの場合、1.33(95%CI:1.22、1.46、n = 6studies)となり、BMIで補正した場合、1.22(95%CI:1.12、1.34、n = 4studies)であった。

BMI補正をした非線形用量反応の統合解析では、朝食を欠食する日が増えるごとに2型糖尿病リスクの増加を示し、欠食頻度1週間に4〜5日で55%のリスク増で上止まりを示した(RR:1.55; 95%CI:1.41、1.71)。

一週間に5日以上の朝食欠食では、2型糖尿病のリスクのさらなる増加は認められなかった。

 

結論
本研究により、朝食の欠食は2型糖尿病のリスク増加と関連するという科学的根拠が示された。

さらに、欠食と2型糖尿病の関連はBMIに応じて変化することも部分的に確認された。

 

キーワード
朝食の欠食、2型糖尿病、系統的レビュー、メタアナリシス

原文

Breakfast Skipping Is Associated with
Increased Risk of Type 2 Diabetes among Adults: A Systematic Review and
Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies

Aur?lie Ballon? Manuela Neuenschwander? Sabrina Schlesinger

The Journal of Nutrition, Volume 149, Issue
1, 1 January 2019, Pages 106?113,
https://doi.org/10.1093/jn/nxy194

ABSTRACT

Background
Epidemiologic studies have indicated that
breakfast skipping is associated with risk of type 2 diabetes. However, the
shape of the dose-response relation and the influence of adiposity on this
association have not been reported.

Objective
We investigated the association between
breakfast skipping and risk of type 2 diabetes by considering the influence of
the body mass index (BMI).

Methods
In this systematic review and
meta-analysis, PubMed and Web of Science were searched up to August 2017.
Prospective cohort studies on breakfast skipping and risk of type 2 diabetes in
adults were included. Summary RRs and 95% CIs, without and with adjustment for
BMI, were estimated with the use of a random-effects model in pairwise and
dose-response meta-analyses.

Results
In total 6 studies, based on 96,175
participants and 4935 cases, were included. The summary RR for type 2 diabetes
comparing ever with never skipping breakfast was 1.33 (95% CI: 1.22, 1.46, n =
6 studies) without adjustment for BMI, and 1.22 (95% CI: 1.12, 1.34, n = 4
studies) after adjustment for BMI. Nonlinear dose-response meta-analysis
indicated that risk of type 2 diabetes increased with every additional day of
breakfast skipping, but the curve reached a plateau at 4?5 d/wk, showing an
increased risk of 55% (summary RR: 1.55; 95% CI: 1.41, 1.71). No further
increase in risk of type 2 diabetes was observed after 5 d of breakfast
skipping/wk (P for nonlinearity = 0.08).

Conclusions
This meta-analysis provides evidence that
breakfast skipping is associated with an increased risk of type 2 diabetes, and
the association is partly mediated by BMI.

Key words
breakfast skipping, type 2 diabetes,
systematic review, meta-analysis

URL:https://academic.oup.com/jn/article-abstract/149/1/106/5167902?redirectedFrom=fulltext

The Journal of Nutrition, Volume 149, Issue 1, 1 January 2019, Pages
106?113,https://doi.org/10.1093/jn/nxy194

感想

今回の結果では、

 まとめ①

朝食欠食の2型糖尿病者リスク比は、BMI補正なし⇒1.33倍、BMI補正あり⇒1.22倍
 まとめ②
朝食を欠食する日が増えるごとに2型糖尿病リスクの増加を示し、欠食頻度1週間に4〜5日で55%のリスク増で上止まりを示した。
 
という内容でした。
 
やはり朝食を摂らないと2型糖尿病になりやすいということですね。
 
又まとめ②の結果より、1週間に2回朝食を摂る程度では、2型糖尿病発症リスクを軽減させることはできないということがわかりました。
 
そして私がお伝えしたいのはその先です。
 
今回は2型糖尿病の発症についての論文でしたが、朝食の欠食は糖尿病発症後の血糖コントロールにおいても非常に重要だといえます。
 
 
私がみている糖尿病の患者さんでは、朝食欠食の方で昼食時の食後過血糖が誘発されている方が非常に多くいます。
 
まずは朝食を摂り、1日をスタートさせることがとっても重要です。
 
中には、どうしても朝食が摂取できない方もいるでしょう。
 
 
そのような方は、まず1杯の牛乳を飲むことから始めてみて下さい。
 
 
牛乳を飲むことによる直接的な血糖是正効果も期待できますし、朝食を摂る生活習慣構築の足掛かりになるかもしれません。
 
 
また朝食を摂取した時と欠食時の血糖値の変動を実際に確認してみるのもすごくいいと思います。
 
「FreeStyleリブレ」という製品をご存じでしょうか?
 

Alinity front

これはアボット ジャパン株式会社から発売された製品で、わずか1秒でグルコース値を測定することができるグルコースモニタリングシステムです。
日本では本年の9月1日にインスリン治療糖尿病患者を対象に保険適用となりました。

製品概要:「FreeStyleリブレ」は、間質液中のグルコース値を記録するセンサーと、その測定値を読み取り、表示するリーダーから構成されます。上腕後部に500円玉大のセンサーを貼付し、リーダーでスキャンすることで、いつでも、どこでも、服の上からでも1簡単に最新のグルコース値が測定できます。センサーは最長14日間にわたって持続的・自動的にグルコース値を記録するため、これまで患者さんは指先穿刺により一時的にしか把握することの出来なかったグルコース値を、その変動傾向とともに確認することが出来ます。

リブレを使うと、血糖値の一日の動きを流動的に確認することが出来ます。

寝てる時もです。

 

血糖値の一日の動きを知ることで、より効果的な治療を行うことが出来るようになります。

興味のある方は主治医に相談してみて下さいね。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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