ビタミンKとは 食事摂取基準2020対応かんたん要点まとめ

栄養基礎知識
てんぱぱぱ
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こんにちは。管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回は脂溶性ビタミンのひとつ、ビタミンKについてまとめていきます。

ビタミンKとは

ビタミンKには、緑葉野菜に含まれるフィロキノン(ビタミンK1)と、動物性食品や納豆に多く含まれるメナキノン(ビタミンK2)の2種類があります。

どちらも同族体(科学構造が類似した化合物)が多数あり、それらはメナジオン(ビタミンK3)に代表されます。

特に栄養上で重要なのは、メナキノンです。

メナキノンは、人の体内で腸内細菌によって合成されるビタミンでもあります。

生体内でのメナキノンは食事から摂取したものの他に、腸内細菌によって合成されたものと組織内でフィロキノンを酵素的に変換して生成したものがあります。

腸内細菌や組織で作られるメナキノン類は、生体の需要をそれだけで満たす程は多くありません。

働き

1.血液凝固因子(プロトロンビン)の合成に働く

ビタミンKが不足すると出血しやすくなります。これは、血液凝固に関係するプロトロンビンという酵素が減少するからです。プロトロンビンは肝臓でビタミンKによって合成されます。

2.骨形成を調節する

ビタミンDは必要に応じて骨から血液中にカルシウムを送り出しますが、ビタミンKはこの働きを抑制します。

3.動脈の石灰化を抑制する

ビタミンK依存性たんぱく質MGPを活性化させます。活性化したMGPは動脈の石灰化を抑制します。

こんな人におすすめ

  1. 骨粗鬆症の予防、治療をしたい人(骨形成の調節)
  2. 動脈硬化を予防したい人(動脈の石灰化抑制)
  3. 抗生物質を服用している人(腸内細菌によるビタミンKの合成が出来なくなるため)
  4. 月経時に多量出血がある人(血液凝固因子の合成)
  5. 鼻血が出やすい人(血液凝固因子の合成)
  6. 軽い打撲で青あざができる人(血液凝固因子の合成)

補給法

ビタミンKは脂溶性ビタミンであるため、サプリメントとして摂るなら食事の直後に補給すると吸収力が高くなります。

しかし、血栓症の人やワーファリンなどの血液抗凝固剤を使用している人は必ず医師に相談して摂取してください。(サプリメントとしての摂取はしないで下さい)

特にワーファリンなどの薬を使用している人は、ビタミンKの大量摂取で薬の効果が弱くなってしまうことがあるので要注意です。

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私の病院では、ワーファリンを飲んでいる人は納豆を禁止しています。緑黄色野菜や海草などの対応については、病院によっても対応が違う印象です。

必要量(日本人の食事摂取基準2020年版)

日本人の食事摂取基準2020では、ビタミンKについて目安量を設定しており、成人の男性と女性は同じ量となっています。また妊婦、授乳婦も同じです。

日本人の食事摂取基準2015年版から2020年版で変更になった数値はでマークしています。

  • 推定平均必要量:50%の人が必要量を満たす量
  • 推奨量:ほとんどの人(97~98%)が必要量を満たす量。推定平均必要量を用いて算出される。
  • 目安量:栄養状態を維持するのに十分な量。十分な科学的根拠がなく「推定平均必要量」が算定できない場合に算定する。
  • 耐容上限量:健康障害の危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
  • 目標量:生活習慣病の予防を目的に目標とすべき摂取量。

 

ビタミンK の食事摂取基準(μg/日)

性別男性女性
年齢等目安量目安量
0~5(月) 44
6~11(月)77
1~2(歳)5060
3~5(歳)6070
6~7(歳)8090
8~9(歳)90110
10~11(歳)110140
12~14(歳)140170
15~17(歳)160150
18~29(歳)150150
30~49(歳)150150
50~64(歳)150150
65~74(歳)150150
75以上(歳)150150
妊婦(付加量) 150
授乳婦(付加量)150

欠乏症

ビタミンKが欠乏すると、血液凝固が遅延するため、出血しやすくなります。
又骨形成が十分に行われず、骨が弱くなる危険性もあります。

主な症状

  • 出血症
  • 骨粗鬆症

過剰症

日本人の食事摂取基準では、ビタミンKの耐容上限量は設定していません。

ビタミンKの類緑化合物であるメナジオンは、大量摂取すると毒性が認められる場合がありますが、フィロキノン、メナキノンについては大量摂取しても毒性が認められていません。

日本では、骨粗鬆症治療薬としてメナキノン-4が45mg/日の容量で処方されていて、安全性が証明されています。

多く含む食品

ビタミンK1は緑葉野菜に、ビタミンK2は納豆発酵乳製品に多く含まれます。

主な食品

納豆、チーズ、かぶの葉、ほうれん草、春菊、ブロッコリー、乾燥ワカメ、のり 

まとめ

今回はビタミンKについてまとめました。

要約すると次の通りです。

  1. 脂溶性ビタミンのひとつ。
  2. 血液凝固因子の合成、骨形成の調節、動脈の石灰化の抑制などに働く
  3. ワーファリンなどの血液抗凝固剤を飲んでいる人は摂取に注意
  4. 目安量は、成人男性・女性と共に150μg/日
  5. 欠乏症は出血症や骨粗鬆症がある
  6. 過剰症は心配しなくてよい
  7. 緑葉野菜、納豆、発酵乳製品などに多く含まれる
てんぱぱぱ
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最後まで読んでいただいてありがとうございました。

コメント

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