亜鉛(Zn)とは 初心者でもわかる簡単要点まとめ

栄養基礎知識
てんぱぱぱ
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こんにちは。男管理栄養士のてんぱぱぱです。

今回は亜鉛についてポイントをまとめていきたいと思います。

こちらの内容は、「日本人の食事摂取基準2020年版」「日本ニュートリション教会 サプリメントアドバイザー資料」等から要点をまとめています。

亜鉛(Zn)とは

亜鉛とは微量ミネラルのひとつで、原子番号30、元素記号Znの亜鉛族金属元素です。

亜鉛は体内に約2000mg存在し、主に骨格筋、骨、皮膚、肝臓、腎臓などに分布します。

働き

 亜鉛の生理機能は、たんぱく質との結合によって発揮され、触媒作用、構造の維持作用、調節作用に大別されます。

主な働き

  1. 核酸、たんぱく質の合成に関与
  2. インスリンの構成
  3. コラーゲンの合成に関与
  4. ・200種類以上の酵素に関与
  5. 赤血球中の炭酸脱水素酵素の構成要素
  6. ビタミンAの代謝に関与
  7. 味覚や嗅覚を正常に保つ
  8. 精神を安定させる
  9. 成長ホルモンや性ホルモンの分泌に関与

こんな人におすすめ

  1. 抜け毛が気になる人(髪の主成分であるケラチンの合成に関与)
  2. 爪に白い斑点が出来ている人(亜鉛欠乏症状のひとつ)
  3. 風邪をひきやすい人(免疫系の活性化に関与)
  4. 肌荒れが気になる人(細胞の代謝に関与)
  5. 味覚がおかしい人(味を感じるセンサーである舌にある味雷細胞の合成に関与)
  6. 動脈硬化を予防したい人(亜鉛欠乏は高血圧→動脈硬化の原因となる)
  7. 精力減退ぎみの人(男性ホルモンの合成、女性ホルモンの分泌に関与)

消化、吸収、代謝

亜鉛の腸管吸収率は約30% とされていますが、摂取量によって変動します。

亜鉛の排泄は、未吸収の亜鉛や腸管粘膜の脱落、膵液の分泌などに伴う体内亜鉛の糞便中への排泄によって主に行われます。

亜鉛の尿中排泄量は少なく、摂取量にかかわらずほぼ一定です。

亜鉛は、亜鉛トランスポーターによる亜鉛の細胞内外への輸送とメタロチオネインによる貯蔵によって一定になるように維持されています。

亜鉛トランスポーターは、細胞内シグナル伝達と代謝調節を介して、亜鉛の多くの生理機能の発現に関わります。

必要量(日本人の食事摂取基準2020年版)

日本人の食事摂取基準2020年版では、亜鉛について推定平均必要量、推奨量(0才児は目安量)、耐容上限量(18歳以上のみ)が設定されています。

  • 推定平均必要量:50%の人が必要量を満たす量
  • 推奨量:ほとんどの人(97~98%)が必要量を満たす量。推定平均必要量を用いて算出される。
  • 目安量:栄養状態を維持するのに十分な量。十分な科学的根拠がなく「推定平均必要量」が算定できない場合に算定する。
  • 耐容上限量:健康障害の危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
  • 目標量:生活習慣病の予防を目的に目標とすべき摂取量。

成人男性

(18~29歳)

  • 推定平均必要量:9mg/日
  • 推奨量:11mg/日
  • 耐容上限量:40mg/日

(30~64歳)

  • 推定平均必要量:9mg/日
  • 推奨量:11mg/日
  • 耐容上限量:45mg/日

(65~74歳)

  • 推定平均必要量:9mg/日
  • 推奨量:11mg/日
  • 耐容上限量:40mg/日

(75歳以上)

  • 推定平均必要量:9mg/日
  • 推奨量:10mg/日
  • 耐容上限量:40mg/日

 

成人女性

(18~74歳)

  • 推定平均必要量:7mg/日
  • 推奨量:8mg/日
  • 耐容上限量:35mg/日

(75歳以上)

  • 推定平均必要量:6mg/日
  • 推奨量:8mg/日
  • 耐容上限量:30mg/日

(妊婦 付加量)

  • 推定平均必要量:+1mg/日
  • 推奨量:+2mg/日

(授乳婦 付加量)

  • 推定平均必要量:+3mg/日
  • 推奨量:+4mg/日

欠乏症

亜鉛は多くの食品に含まれていますが、フィチンやカルシウム、食物繊維の過剰摂取などによって吸収が阻害されることがあるので注意が必要です。

日本の亜鉛欠乏症は、亜鉛非添加の高カロリー輸液施行時、吸収障害を伴う疾患に対する経腸栄養施行時、低亜鉛濃度の母乳や経腸栄養剤での栄養管理時に報告されています。

爪に白い斑点が出来るときは亜鉛不足が考えられます。

主な症状

  1. 皮膚炎
  2. 味覚障害
  3. 慢性下痢
  4. 低アルブミン血症
  5. 汎血球減少
  6. 免疫機能障害
  7. 神経感覚障害
  8. 認知機能障害
  9. 成長遅延
  10. 性腺発育障害

過剰症

亜鉛の場合、通常の食品において過剰摂取が生じる可能性はありません。

しかしサプリメントや亜鉛強化食品の不適切な利用に伴って過剰摂取が生じる可能性があります。

過剰摂取については次のような報告があります。

  • 多量の亜鉛の継続的摂取は、銅の吸収阻害による銅欠乏、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性の低下、貧血、汎血球減少、胃の不快感などを起こす。
  • 亜鉛サプリメント50 mg/日の12 週間継続使用が血清HDL コレステロールの低下、10 週間継続使用が血清フェリチン、ヘマトクリット、赤血球SOD 活性の低下、血清亜鉛増加を起こす。

生活習慣病との関連

糖尿病患者では、尿中亜鉛排泄の増加に伴う血清亜鉛の低下が多く報告されています。

糖尿病患者への亜鉛サプリメントの投与により、血糖値の調節と糖尿病に合併する脂質異常症、高血圧、腎機能低下の改善が報告されています。

多く含む食品

亜鉛はカキなどの魚介類に多く含まれています。

その他穀類、豆類、ナッツ類などの植物性食品にも豊富に含まれています。

主な食品

カキ、数の子、いわし、煮干し、カニ、レバー、うなぎ、サザエ、寒天、海苔、アーモンド

まとめ

今回は亜鉛についてまとめました。

要点は次の通りです。

  1. 微量ミネラルのひとつで、原子番号30、元素記号Znの亜鉛族金属元素。
  2. 主な働きは、①核酸、たんぱく質の合成に関与、②インスリンの構成、③コラーゲンの合成、④200種類以上の酵素に関与、⑤赤血球中の炭酸脱水素酵素の構成要素、⑥ビタミンAの代謝、⑦味覚や嗅覚を正常に保つ、⑧精神を安定させる、⑨成長ホルモンや性ホルモンの分泌に関与。
  3. 成人男性では推奨量9~11mg/日、耐容上限量40~45mg/日。成人女性では推奨量8mg/日、耐容上限量30~35mg。
  4. 欠乏症には、皮膚炎、味覚障害、慢性下痢、低アルブミン血症、汎血球減少、免疫機能障害、神経感覚障害、認知機能障害、成長遅延、性腺発育障害がある。
  5. 過剰症では、銅欠乏、SOD活性の低下、貧血、汎血球減少、胃部不快感、HDL コレステロールの低下がある。
  6. 微量ミネラルのひとつで、原子番号30、元素記号Znの亜鉛族金属元素。
  7. 主な働きは、①核酸、たんぱく質の合成に関与、②インスリンの構成、③コラーゲンの合成、④200種類以上の酵素に関与、⑤赤血球中の炭酸脱水素酵素の構成要素、⑥ビタミンAの代謝、⑦味覚や嗅覚を正常に保つ、⑧精神を安定させる、⑨成長ホルモンや性ホルモンの分泌に関与。
  8. 成人男性では推奨量9~11mg/日、耐容上限量40~45mg/日。成人女性では推奨量8mg/日、耐容上限量30~35mg。
  9. 欠乏症には、皮膚炎、味覚障害、慢性下痢、低アルブミン血症、汎血球減少、免疫機能障害、神経感覚障害、認知機能障害、成長遅延、性腺発育障害がある。
  10. 過剰症では、銅欠乏、SOD活性の低下、貧血、汎血球減少、胃部不快感、HDL コレステロール
  11. カキなどの魚介類や穀類、豆類、ナッツ類などの植物性食品にも多く含まれる。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

コメント

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  2. […] 詳しくはこちらで説明しています。 […]

  3. […] なく、免疫力を低下させ、皮膚炎・口内炎なども起こしやすくなります。亜鉛について詳しく確認したい方はこちら2.食事の工夫味覚障害のある時は、においにも敏感となることが多いた […]

  4. […] の申請に必要な栄養素です。亜鉛不足は、味覚障害の原因になるだけでなく、免疫力を低下させ、皮膚炎・口内炎なども起こしやすくなります。亜鉛について詳しく確認したい方はこちら […]